辻真先さんの『命みじかし恋せよ乙女』読了しました。
満足度は★☆☆☆☆(星1つ)です。
大正八年、帝国新報の記者・可能勝郎は、東京市郊外の世田谷村にやってきた。村一番の富豪である守泉家が、「なかむら座」を招いて『番町皿屋敷』を上演するのを取材するためだ。守泉邸は上空から見ると「む」のような形をしていて、通称「むの字屋敷」と呼ばれている。勝郎は「なかむら座」の俳優・静禰や、屋敷に滞在していた伊藤晴雨のモデル・カネなどにも話を聞きながら上演日を待つことに。しかし、深夜に勝郎が女性の死体を発見するものの現場を離れたわずかな間に消失、上演後の打ち上げの席では衆人環視下の殺人まで巻き起こる! 売り出し中の“探偵小僧”明智少年と共に推理を巡らす勝郎だったが……。
初めて読む作家さんなのですが、私の好みではありませんでした。
屋敷図はあるものの、情報が足りていません。
土地の高低差もあり複雑な屋敷なのだから、もっと詳しく書いて欲しかったです。
そして物語は単調で、何度読むのを止めようかと思ったことか…
高いお金を出して買ったんだしと、最後まで読んだ自分を褒めてあげたい。
これは私の知識不足のせいもありますが、その時代の言い方(言葉)の意味がわからず、調べながら読むのが面倒でした。
時代小説も読んだことがありますが、「※〜のこと」とか「注1 〜のこと」とか書かれていた気がするんですけど。
それなのに、物語で電話を利用する場面のときには、サービスが開始された年だの、どう利用されていただの、電話交換手は花形職業であっただのと、本文中で説明されている。
ちゃぶ台でお茶を飲む場面で、ちゃぶ台の説明が本文にあったときは「そんな説明いる⁉︎」とビックリしてしまいました。
私は正確な歴史を知りたいわけではないのよ…
そんな調子なので、最初の事件が起こっても、緊迫感がないというか、全然盛り上がらないんですよねー。
著者は脚本家だったそうで、私は小説というより脚本っぽいなと感じる箇所が多々ありました。
ラストはまぁ一気に読めたかな。
|
|