山口未桜さんの『白魔の檻』読了しました。
満足度は★★★★☆(星4つ)です。
研修医の春田は実習のため北海道へ行くことになり、過疎地医療協力で派遣される城崎と、温泉湖の近くにある山奥の病院へと向かう。ところが二人が辿り着いた直後、病院一帯は濃霧に覆われて誰も出入りができない状況になってしまう。そんな中、院内で病院スタッフが変死体となって発見される。さらに翌朝に発生した大地震の影響で、病院の周囲には硫化水素ガスが流れ込んでしまう。そして、霧とガスにより孤立した病院で不可能犯罪が発生して──。過疎地医療の現実と、災害下で患者を守り共に生き抜こうとする医療従事者たちの極限を描いた本格ミステリ。2025年本屋大賞ノミネートの『禁忌の子』に連なる、シリーズ第2弾。
シリーズ第2弾ではあるけれど、本作から読んでも問題なし。
霧と有毒ガスによるクローズドサークル、面白かった!
移動可能範囲がどんどん狭まっていく、タイムリミットがあるのも良かったですね。
登場人物や病院の見取り図があるのがありがたかったけど、入院患者はこんなに要らなかったのでは?
そして、医療用語や医学的な知識など、ミステリでそこまで細かい説明いる?と思うことも。
作者は現役医師のため、医療現場のリアルを描きたのかもしれないけれど、あくまで小説なのだからもう少し端折ってもいいのではないかと個人的には思いました。
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