大村友貴美さんの『首挽村の殺人』読了しました。
満足度は★★★☆☆(星3つ)です。
無医村状態が続いていた鷲尻村に待望の医師がやってきた。だが着任以降村では謎の変死が立て続けに起こり……因習が忌わしい過去を甦らせる。21世紀の横溝と絶賛された第27回横溝正史ミステリ大賞受賞作
雪深い鷲尻村に伝わる「むかし噺」に見立てられたような連続殺人というのが、いかにも横溝正史っぽくてワクワクしました。
巨大な赤熊の襲撃とマタギの対決もあり、殺人なのか、熊の仕業なのかと惑わせる目的があったとは思うのですが、熊の描写の方が熱量があり、殺人の方が薄れていると感じました。
視点や場面がコロコロと変わり、結局主人公は誰?探偵役は?と少しモヤモヤ。
犯人は意外と言えば意外でしたが、あんなに雪深さをアピールしておいて「可能なのか?」と疑問に思ってしまいました。
作者の作品を調べてみたのですが、『首挽村の殺人』は藤田警部補シリーズの1作目と知ってびっくり!
えっ?藤田警部補ってそんなに活躍したっけ?彼が探偵役だったっの⁈と…
いや、もしかしたらこの作品は藤田警部補のデビューで、次作はもっと探偵として活躍するのかも!という期待を込めて2作目『死墓島の殺人』と3作目『霧の塔の殺人』も読んでみたいと思います。
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