篠田真由美さんの『魔女の死んだ家』再読了しました。

満足度は★★★★☆(星4つ)です。
昔、あたしは高い石の塀で囲まれた大きなおうちに、おかあさまとばあやとねえやと四人で暮らしていた。うちにはお客さまのない日の方がめずらしいくらい。お客さまたちのことを、おかあさまの「すうはい者」と呼ぶのだとばあやは教えてくれた。ある春のこと、おかあさまはピストルで殺された。その日のことをあたしはよく夢に見る。「魔女だからね。魔女は昔から火炙りに決まっているからね。」という男の人の声が聞こえる。すると急にあたしは自分の手の中に硬い冷たいピストルの感触を覚えるのだった……。充実の一途を辿る著者がくりひろげる耽美の世界、もつれた謎が鮮やかに解き明かされるエンディングをご堪能ください。
ミステリーランドから。
こちらは数年前にも読んだのですが、お気に入りの一冊です。

波津彬子さんの挿絵も、内容と合っていて素敵。

ざっくりとした内容は覚えていたのですが、再読でも耽美な世界を楽しめました。
亡くなった「魔女」の気持ちがもっと知りたかったなと思いましたが、それが少ないのも美しさなのかもしれません。
私は知らなかったのですが、この作品は「建築探偵」桜井京介シリーズのスピンオフ・ミステリーだそう。
この本では名前も明かさずに去っていきます^^;
ノベルズ版もですが、他にも色々面白そうな作品があるので、これから読んでみたいと思います。
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